受動喫煙で血圧上昇=住民調査で明らかに―東北大(時事通信)
受動喫煙を受けている女性は、受けていない女性より血圧が高いことが分かったと、東北大学大学院薬学研究科の今井潤教授のグループが24日までに発表した。喫煙は血圧を上げるとされるが、今井教授によると、受動喫煙と血圧上昇の関係が明らかになったのは初めてという。研究結果は学会誌に掲載される。
今井教授らは1986年以降、岩手県花巻市大迫町地区の住民に血圧測定器を配布し、起床後と就寝前に測定するよう依頼している。今回の研究は、98年6月に、同町の喫煙していない35歳以上の女性579人を対象に、自宅と職場での受動喫煙の有無と家庭で測定した血圧の関係を分析した。
その結果、血圧を下げる薬を服用している人を除いた474人中、自宅と職場の両方で受動喫煙を受けている人の平均最高血圧は116.8mmHgだったが、どちらでも受けていない人は113.1mmHgだった。
また、毎日受動喫煙を受けている人は116.7mmHgで、全く受けていない人よりも約4mmHg高かった。
今井教授は、国民全体の平均最高血圧を低下させられれば、脳卒中による死亡者を減らすことができるとし、「受動喫煙対策を行い、国民の血圧水準を下げることが重要」と話している。
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2010-05-29 05:43
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